5月です。晴れた日の気温は高く半袖を着ている人を見かける事も少なくありませんね。もう日本の「四季」は“長い夏“と“冬“の「二季」になってしまいそうな勢いですね。寒い冬が過ぎて「暖かくなったなぁ」と思ったのも束の間、あっという間に暑くて長い夏が始まり、なかなか暑さが落ち着かないままに秋を通り越していつのまにか冬へ。気がつくと暑さに追われてあっという間に1年が終わっているような気がします。
人は1年に1歳ずつ年を重ねていきますが、先日の勉強会で興味深いお話を聞きました。ニュージーランドの住民を対象に老化の進行を追跡した研究によると、老化のペースは人によりさまざまで、最も遅い人では実年齢が1歳上昇するごとに生物学的には0.4歳しか年を取っておらず、最も早い人では同じ期間に2.44歳も老化している事がわかったそうです。同い年なのに若く見える人と老けて見える人の差は、この生物学的の差からくるものだと思うとなんとなく納得できますよね。老化の原因はいろいろありますが、わりとよく耳にするのは「酸化」や「糖化」だと思います。
「酸化」については紫外線の話から話題にあがる事も多いと思います。紫外線や電磁波、タバコ、アルコール、大気汚染、精神的なストレスなどが要因として発生する活性酸素が細胞を傷つける「サビ」となり、老化や病気の原因となります。
「糖化」は、身体に中で食事によって摂り過ぎた余分な糖とタンパク質・脂肪が結びついて、タンパク質が変性、劣化して生成されるAGEs(蛋白糖化最終生成物)となり、それが真皮のコラーゲンに蓄積すると、肌の弾力が失われてたるみやくすみ、シワに発展し、血管にたまれば動脈硬化、骨なら骨粗しょう症と全身の細胞の老化の原因となります。
この「酸化」と「糖化」の影響で、お肌のバリア機能も低下し、保水力が奪われて乾燥や血流低下、肌荒れなどのトラブルが起こりやすくなります。身体の内側からのケアとしては、徹底した紫外線対策とブドウ糖や果糖の摂りすぎに注意。それから抗酸化、抗糖化作用のある食品として、ビタミンA(トマト、にんじん、ほうれん草など)、ビタミンC(レモン、小松菜、ピーマンなど)、ビタミンE(ナッツ類、ゴマ、大豆など)を積極的に摂り入れるのも良いと思います。十分な睡眠と適度な運動、ストレスを溜めないなども意識できるといいですね。
スキンケアでは、まずはお肌に必要な水分量をしっかりお手入れで補う事が大切です。これから迎える厳しい夏に負けないお肌を育てるためにも化粧水は「つける」ではなく「入れる」感覚で。水分がたっぷり入ったお肌はふっくらして透明感がアップします。化粧水が入った分だけ美容液や乳液などの栄養分も浸透しやすくなるので、最初に入れる化粧水の役割はとても大きいのです。今がんばっているお手入れは2~3ヶ月後のお肌に大きな違いをもたらします。一緒に頑張りましょう。